院長コラム
歳神様 お正月は 昔から日本人にとって 歳神様をお迎えする大切な行事です。 正月を迎えるため年末の大掃除、 門松、しめ縄飾り、 鏡餅を備える 。歳神様を迎える準備 です。 歳神様から頂いた お年玉には歳神様の霊魂霊力が宿り、受け取った我々はその年を無事に生きていくことができるとご先祖様は考えていました 。お年玉をもらい受け、年をとると考えていました。 数え年は生まれた最初の年が1歳です。正月が来て歳をとるのです。満年齢では生まれた日を基準にして誕生日ごとに年齢を重ねて行きますので、満年齢と数え年の違いが生れます 。 少し見方を変えれば 生まれる前、お母さんのお腹の中にいる時から年齢があり年を重ねている。 ご先祖様は胎児もひとりの人間として認識していたのでしょう。命の始まりは 出産前からと考えていたのでしょう 。 何らかの事情によって生まれることができなかった子供を水子として弔っています。そこにも胎児をものではなく人として認識していたことが表れています。 数え年の考えは 東アジアのわずかな所だけにあり 欧米にはそのような発想は存在しないようです。 女性の 中絶する権利が欧米で議論されていますが、胎児の命を左右する権利という響きに私は少し違和感を覚えます 。命を守る義務と中絶の権利は議論の尽きないことでしょう。カトリック教徒では中絶は認められていません 。その考えの方が何か命を大切にする優しい精神ではないかと思います。 今年の 1月で 私は数え年 72歳になります。あと5年で数え年77歳の喜寿です。お正月にお年玉を頂くことを重ね、もう少し元気で働けることを願っています 。 |