キリンの血圧
NHK大河ドラマ「麒麟が来る」のキリンではなく動物園のキリンのお話です。高血圧として知られる動物。上が平均260mmHg、下が160mmHgほどあると言われています。ヒトの血圧の倍以上ですね。どうしてでしょうか?お分かりですか?
そうです、あの長い首の、頭の先まで血流を保つためにはそれだけの血圧が必要だからです。
ヒトより高血圧だと診断し降圧剤を投与すればキリンはバタバタ倒れてしまいます。血圧ありきではなく適当な血流を保持するために血圧があると考えるべきでしょう。血圧は従です。血流が主です。
ところで高齢になると血圧が高くなります。なぜでしょうか?一つには血管が高齢化動脈硬化で弾力がなくなり血液が流れにくくなることがあります。キリンの例を考えると高齢者は「首が長くっている」と言えます。ヒトそれぞれ、首の長いキリンに相当する人も居るし、年のわりに若く短い首のキリンに例えられる人も出てきます。個人個人の状態を十分に精査吟味して最適な血圧にする必要があるでしょう。「血圧を下げれば下げるほど良い」と考えればキリンのように倒れてしまうでしょう。
昭和の時代年齢に90を足した血圧が良いといわれていました。平均寿命70歳前後の時代では案外妥当であったように思います。