院長コラム
輝く島 石垣
年末年始、息子家族を含めた我が家全員の旅行先として温暖な天候・美しい自然を求め石垣島を訪問することにした。石垣でも正月は結構肌寒く曇り空が多いとのことであったが、今年は本土と同様暖冬で、石垣島では年末年始も気温が25度を超えて夏日となった。元日からの連続夏日は7日間となり、1月としては昭和29年以来、63年ぶりであると報じられている。そのおかげで、生まれて初めて元旦に泳ぐことが出来、よい記念となった。 島に石垣市出身の特攻隊員の顕彰碑があると聞き参拝することにした。 4年前に顕彰碑が建立されたという。島の南岸にある顕彰碑正面には伊舎堂(いしゃどう)中佐の写真と共に大日本帝国陸軍第八飛行師団誠第十七飛行隊 伊舎堂用久(いしゃどうようきゅう)中佐と隊員の顕彰碑 と書かれている。顕彰碑背面に記された碑文には「-----------郷土と国を愛し、悠久の大儀に生きる精神により散華した伊舎堂用久(いしゃどうようきゅう)中佐(特別攻撃後、二階級特進)と隊員の遺功を後世に伝え、これからの時代に於いても、郷土と国を護る崇高な精神を育み、恒久平和を希求する為、伊舎堂用久中佐と隊員の顕彰碑をここに建立します」とある。 72年前にも石垣島には今日のような紺碧の海、白い雲、広い青空があった。そんな美しい島から十代、二十代の青年たち三十一名が飛び立ち、国のために散って行った悲劇を繰り返してはいけないと思う。「侵略を誘発する環境を作らない」そのための最善の配慮が必要だと心底から強く感じた旅であった。 〇指折りつ 待ちに待ちたる 機ぞ来る 千尋の海に 散るぞ たのしき 〇石垣の まばゆく光る 海と空 清き心の 鏡なるかな 孝文 |