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50年目の鳩車

年末になると、多くの若者が長いスキーを抱え、列車やバスに群がるのを良く目にしたものだ。最近はとんと、出会わない。

私が初めてスキーを経験したのは、今からもう50年も昔のことになる。高校1年の冬、課外授業の一環で、卒業生が旅館経営している長野の野沢温泉へ出かけた時である。昔のことで、バスに乗った?列車を使った? どのように行ったのか今、全く記憶にない。

茅葺き小屋の外湯、道端に高く積もった雪、冷えた素足で鳴らす下駄の音、夜の電柱に灯ったさびしく光る柿色の裸電球、スマートボールを置いた遊技場、闇の中に浮き上がるストリップ場の看板、粗末な貸スキー、竹のストックなど、断片的に覚えている。 それから2年後、川端康成がノーベル文学賞を取り、川端文学がブームになったが、野沢村はまるで「雪国」の世界であった。

記憶はあいまいで頼りないのだが、野沢温泉へ行った確かな証拠は、実家の棚に飾られた一羽の鳩車である。野沢温泉に伝わる玩具のお土産である。
年月の重みで、飴色に変色しているが誰も手にして遊んだわけでもなく壊れもせず残っている。 還暦を超えて、自分の足跡を振り返りたいと思うようになった。「野沢に今も鳩車があるのか?もう一度買いたい!」湧き上がる思いで、去年、晩秋の信濃へ出かけた。

野沢村は大きく変化していた。しかし鳩車はあった。白い肌で、お土産屋の片隅に--- 二羽の鳩を見比べ、白髪が増えた皺のある自身の姿を思った。飴色に褪せた自分。 なんと長い年月なのだ! だけど、骨組みは何も変わっていない。
新しい、白い鳩車を手にしてなんだか今年は生まれ変われるような気持ちになった。

精一杯生きよう!   後悔せずに。 50年後の鳩車にはもう出会えないのだから----

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